おかげさまでDD4D BREWINGは、2023年5月30日に4周年を迎えます。そこで、私たちの掲げるビジョン”「誰もが、自分の道を進める世界」をつくる”をテーマに特集ページ『DD4Dみんなのチャレンジ』を公開しました!
DD4Dメンバーの挑戦やオフの姿などを知って頂くことで、クラフトビールを通じて一人でも多くの人の“一歩を踏み出すきっかけ”をつくることができればと私たちは考えています。
MIKE
"3児のパパ 兼 DD4D醸造長"
DD4Dに入ったきっかけは?
5年間住んだフランスから家族で日本に移り住むことになって、当時はパリでブルワリーをやっていたから、日本に行ってもビールを作りたいと思って、引越し先を探していました。その候補に松山があがったのは、義理の両親が松山で暮らし始めたから。おじいちゃんおばあちゃんにとっても、孫の近くで暮らせたら嬉しいだろうなあと思って、引っ越しを決めました。奥さんのお兄さんも松山に住んでいたし。それがちょうど、千舟町にDD4Dがオープンしたのと同じタイミングで、私たちが松山に着いた次の日くらいがプレオープンだったんです。山之内さんとはそれ以前に、東京で行われていたビール機器の展示会で初めて会いました。その時は名刺交換して終わったけど、自分が松山に引っ越すことになって改めて思い出して、メールを送って...という感じです。
札幌で暮らした経験はあったけど、松山で生活するなんて想像もしていなかったし、何も下調べしていなかった。それが逆に良かったのかもしれない。人が優しいし、海も山も近い。札幌もみんないい人ばかりだったけど、松山はまた違った雰囲気がある。そしてこんなにみかんが美味しいことにびっくりしました。アメリカで生まれて、オレンジはオレンジ、それだけだと思って育ってきたから、みかんにはこんなに種類があって、それぞれが香りが違うことに感動しました。
あなたのチャレンジを教えてください!
バランスをとることかなあ...。「アペロ時間」ってわかりますか?アペロはフランス語で食前酒って意味だけど、現地では食前酒の時間が「食前」にしてはかなり長くなることもあります。仕事が終わったら好きなバーとかパブで家族や友達と飲んで、その後レストランで美味しいご飯を食べて眠る。それって最高じゃないですか!日本のカジュアルな飲み会にも似ているけど、日本の場合は始まるのが遅いから、ちょっと違う。フランスでは16時くらいから飲み始めて、仕事も家族も忘れて、パブでワイン飲んでダラダラする、っていう時間が日常にあった。自分は向こうで小さい会社をやっていたから、すごく忙しくてアペロ時間はあまり取れなかった。今もそんなに時間は取れていないけど...とにかく「バランス」を意識しているといいことがあると思っています。シャワー浴びるときとか、バーで一人でお酒飲んでる時とか、アイデアが湧いてくることありますよね。仕事と家族と過ごす時間の間に、少しでもぼーっとしたり、勉強したり、自分のために当てられる時間があるといいよね。
飲みやすいクラフトビールの秘密は?
時々アルコール度数が高いって口コミを見ることもあるんですけど、今仕込んでいるもの(2023年3月時点)はそんなに度数が高くないので、あと1ヶ月くらいしたら飲みやすいビールがどんどん出てくると思いますよ。フランスで共同経営のブルワリーをやっていた時は、度数が高いものをあまり作らなかったから、今は色んなビールが作れて嬉しいです。 ビールに使われる基本の原料として、モルト・水・ホップ・酵母のうち、モルトがアルコール度数の高低を決められる。若い頃は、度数が低くて朝から夜まで飲めるものがいいと思っていたけど、今はハイアルコールのビールを作る面白さも感じ始めています。例えばウォッカとか、度数が高いものってそれだけで飲もうとすると喉を通りづらいですよね。だからハイアルコールビールは味のバランスを調整して飲みやすくするんです。味が濃いダブルIPAとかは、度数が高いけど、満足感もある。レシピのインスピレーションは、浮かんでくるというより、山之内さんが幅広いコネクションで色んな人や食材を結びつけてくれて、そこからアイデアを広げています。あとは自分でもインスタグラムとかで、他のブルワリーでどんなビールを作っているのか参考にしています。出来上がりはあらかじめイメージして作るけど、タイトルは作った後に決めることが多いですね。でも最近は、表現っぽいタイトルが好きで。そうそう、Stone Hammer とか、Breaking the Iceとか。別にネーミング担当じゃないんですけどね(笑)、表現を自分のテーマにしてる。
DD4Dにいない時、オフの時は何をしてますか?
家族と一緒に過ごしています。週末は上の娘2人を連れて出かけて、その間奥さんは末っ子のお世話をしたり、少しでも自分の時間を過ごしてもらっています。近くの公園に連れて行って、ぎりぎりまで遊んで帰るとか。そんなすごいことじゃないですよ(笑)。奥さんと食事に行くのは好きだけど、小さい子どもを3人一緒に連れて行くのは大変で、日本の飲食店はアメリカより子どもを受け入れるのに慣れていないみたい。あとは、休みの時でも、タップで繋いでいるビールの品質を確認しに千舟町に来ています。三津のファクトリーと千舟町を行き来して空樽を運ぶ時は、子どもたちも一緒に連れて行ってます。お菓子買ってあげるよーとか、公園行きますよー、とか、色んな文句で誘ってる。(笑)
お客様へのメッセージ!
作り手の楽しさが伝わればお客さんにも楽しく飲んでもらえるのだと思います。自分達はここで好きなビールを作ってるから、お客さんにも楽しんでいただけたら一番嬉しいです!
アメリカのフィラデルフィア出身。20年前に札幌で英語の先生をしていた時に奥さんと出会い、アメリカで結婚、フランスに渡る。パリではブルワリー会社を共同経営したのち、家族で松山に移住。今はDD4Dのヘッドブルワーとして主に三津のファクトリーで製造を担当している。時々仕事終わりに千舟町でビールを飲んでいることもあるが、すぐに飲み干し保育園のお迎えに颯爽と出ていく3児のパパ。見かけたらレア。