小さい頃に、ジュースか何かと間違って「苦い!!」と吹き出してしまった時は、「大人たちはなんでこんな苦いものを飲んでいるんだろう」と不思議で仕方がなかったのですが、そんな大人にいざ自分がなってみると、「なんでこんなにおいしいんだろう!」と、今もなお、不思議なビールの世界に喉をうならせています。
ピルスナーはどうして今日も輝いているのか?
WHAT MAKES PILSNER LOOK SO GORGEOUS?
炭酸が強く効いたすっきりした口当たり
ホップの苦味と繊細な香り
アルコール度数 4.6~5.3%
美しく透き通ったピルスナーの黄金色を見つめるだけで、疲れた日も、いいことあった日も、なんでもない一日だって、特別に輝いているような気がするのは私たちだけでしょうか。キンキンに冷やしてグラスに注ぎ、黄金色と真っ白な泡のコントラストに喉を潤す「ピルスナー」は、国内の多くの大手メーカーが提供し始めて以来、日本で一番馴染み深いビアスタイル。喉を通ったあとを追いかけてくるようなすっきりキレのある苦味が大きな特徴です。ピルスナーの透き通った黄金色のルーツをたどると、 モルト(麦芽)の焙燥の度合いにありました。
使用するのは、主に「ペールモルト」という淡色のモルト。モルト本来の色が、ビールの色に大きく関わっています。低温で時間をかけて発芽・焙燥させて、元の麦に近い色をしているペールモルトは、 麦芽内に含まれている酵素の力を多く残したまま、次の工程へ進みます。
私たちも、春や秋など過ごしやすい季節に外に出かけたくなるように、酵素も活発に動きたくて仕方がない!という温度があります。酵素にとっての行楽シーズンは、大体50~70℃の温度帯。マッシュタンクの中でモルトはペースト状になり、酵素はモルトの中のデンプンを糖に変化させます。 この糖が、「酵母」のえさとなるのです。
「酵母」とは、パンやお醤油、お味噌作りでも耳にしたことがあるのではないでしょうか。その正体は、アルコールと炭酸ガスを発生させて、食品を発酵させる微生物のこと。(パンが膨らむのも、酵母が生み出す炭酸ガスの働きです。 膨らむと同時にアルコールも発生しますが、パンの場合は高温で焼き上げるので生地の中のアルコールは飛んでいきます。)
基本的にピルスナーに使用するのは、 低い温度(5~14℃)で、長い時間(1週間〜10日)をかけて発酵する「ラガー酵母」。酵母は、麦汁に残っている糖をもぐもぐと分解しながら発酵を進めていきます。 ラガー酵母の方が、エール酵母より多くの糖を分解します。 糖を分解すればするほど甘みが残らなくなるため、 ラガー酵母でできたピルスナーは、よりすっきりとした味わいになる、というわけです。
「これはこれでありだよね?」から生まれたピルスナー
透き通った黄金色は、ビール作りに使う水の水質も深く由来しています。
さかのぼること1842年。チェコのピルゼン地方では、ビールの品質向上のためにドイツから醸造家を呼んで、ビール作りを教わっていました。当時のドイツ・バイエルンで作られていた褐色のエールを、ピルゼンも同じ製法で再現しようとしていたのです。しかし、出来上がったビールは予想に反して黄金色になり、すっきりした味わい。
「これはこれで、ピルゼンらしいビールってことでありじゃない?」
「よし、ピルスナーと名付けよう!」
という具合で、ピルゼンの人たちが予期せぬ出来上がりも楽しむ心意気がなかったら、今頃ビールの種類はこんなに増えていなかったかもしれません。ピルゼンで人気を得たピルスナーはその後ドイツに渡り、 元々あった褐色のビールよりもアルコール度数が低くて飲みやすいと、現地の人の心も掴んでいきます。
本場バイエルンの水は、ミネラルをたくさん含んだ硬水だったのに対し、ピルゼンの水は軟水でした。カルシウム、マグネシウムの濃度が低い軟水は、麦芽の中のタンニンの溶け出しや麦汁が濃い色に変化することも抑えるはたらきがあり、
淡い色のビールができたと考えられています。
DD4D LINE-UP
○MITSUHAMA PILSNER (ミツハマ ピルスナー)
DD4D FACTORY & CURIOSITIESが拠点を置く港町 "三津浜"で夏に飲みたいビールをイメージしてつくりました。 ビールのスタイルはドイツの麦芽とホップを使ったピルスナー(ラガーの一種)。 ホップのフローラルさと程よい苦味、麦のクリスピーな香ばしさもお楽しみ頂けます。 花火を見ながら、お散歩をしながら、お食事をしながら、お楽しみ下さい。
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